飲食店の厨房の床は、お店の中で最も過酷な環境です。油・水・熱・洗剤が毎日降りかかり、スタッフは1日中歩き回る。床選びを間違えると、滑って転倒事故、油が染みて臭いの温床、保健所の指摘——と営業リスクに直結します。この記事では、厨房の床に求められる性能と保健所基準、ドライ・ウェット別の床材の正解を、福岡市の床専門店の視点で解説します。


保健所の営業許可と床の関係

食品衛生法に基づく営業許可では、厨房(調理場)の床について「清掃しやすく、耐水性のある構造」が求められます。福岡市の場合も、営業許可申請時の施設基準に「床は不浸透性材料で排水良好であること」という趣旨の要件があります。要するに——

  • 水や油が染み込まない素材であること
  • 清掃・洗浄がしやすい平滑さがあること
  • ウェット運用なら排水勾配と排水溝が機能すること
注意:居抜き物件でも、床の破損・剥がれがひどいと営業許可の更新・新規取得時に指摘されることがあります。開業前の内見時に床の状態確認を必ず。

ドライキッチンかウェットキッチンかで床材が決まる

ドライキッチン(床を水で流さない運用)

カフェ・ベーカリー・小規模洋食など、床を水洗いせずモップ清掃で回す方式。近年の主流で、床材の選択肢が広いのが特徴です。

  • 店舗用防滑シート床(塩ビ):継ぎ目を溶接処理して耐水化。コスパ・清掃性のバランス最良
  • 防滑フロアタイル(土足対応):意匠性が高く、客席と統一感を出せる

ウェットキッチン(床を水で流す運用)

中華・ラーメン・和食など、床ごと洗い流す方式。耐水・防滑の要求が最も高く、選択肢は実質2つです。

  • 塗床(厚膜ウレタン・エポキシ):継ぎ目ゼロで完全防水。耐熱グレードなら熱湯にも耐える。厨房塗床の定番
  • 防滑磁器タイル:耐久性最強。ただし目地の劣化管理が必要で初期費用も高め

床材別の比較表

床材防滑耐油費用(㎡・材工)向く運用
防滑シート床(溶接仕上げ)約7,000〜12,000円ドライ
防滑フロアタイル約6,000〜9,500円ドライ
ウレタン塗床(5mm厚)約9,000〜15,000円ウェット
防滑磁器タイル約13,000〜20,000円ウェット

営業を止めずに厨房の床を直す段取り

  • 定休日1日+翌朝までの乾燥時間:シート床なら定休日1日で施工完了が標準
  • 塗床は乾燥時間に注意:速硬化タイプ(MMA樹脂)なら夜間施工→翌朝営業も可能。通常ウレタンは24〜48時間の養生が必要
  • エリア分割施工:厨房を半分ずつ2回に分けて、営業しながら進める方法も

夜間・休業日施工の段取りは 店舗の床張替えを営業を止めずにやる方法の記事 で詳しく解説しています。客席側の床は 店舗・テナントの床 をご覧ください。

劣化サインを放置しないこと

  • 床の継ぎ目・排水溝まわりが黒ずんで臭う → 油と水が下に回り始めたサイン
  • 塗床の膜が剥がれてコンクリートが露出 → 染み込み放題の状態
  • タイルの目地が痩せて水が引かない → 排水不良でぬめり・転倒リスク
  • 床がところどころ膨れている → 下地との接着切れ。剥離が広がる前に補修を
要注意:厨房の床の傷みは臭い・害虫・転倒事故に直結します。従業員の労災リスクという意味でも、膜の剥がれは早期補修が鉄則です。

よくあるご質問

Q. 居抜き物件の厨房床、開業前に何を確認すべき?

①床材の剥がれ・膨れの有無、②排水溝と勾配の機能、③前業態の油染み・臭い、の3点です。内見時の写真をLINEでお送りいただければ、補修が必要かどうか目安をお伝えします。

Q. 厨房だけでなく客席も一緒に頼めますか?

はい、厨房+客席+トイレの床を一括で施工できます。まとめると諸経費が圧縮でき、休業日1〜2日で全エリアを仕上げる工程も組めます。

Q. テナント退去時の厨房床の原状回復は?

賃貸借契約の原状回復条項によります。スケルトン返しなら床材撤去まで、現状返しなら清掃・部分補修で済むことも。原状回復のページ をご参考に、契約書を確認してからご相談ください。


まとめ|「運用方式 → 床材 → 施工タイミング」の順で決める

厨房の床は、まずドライかウェットかの運用方式を決め、それに合う床材を選び、営業カレンダーに合わせて施工時期を組む——この順序で失敗がなくなります。福岡市内の飲食店なら、厨房の写真と業態をLINEでお送りいただければ、保健所基準を踏まえた床材と概算を無料でご提案します。

お電話は 080-2524-3057(9:00〜20:00)。お問い合わせ もご利用ください。

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