「床材は自分で買うので施工だけお願いしたい」「公営住宅なので既存の床を傷めず、退去時に元に戻せる方法で」——このご相談は、賃貸や公営住宅にお住まいの方から少なくない頻度でいただきます。今回は福岡市内の市営住宅にお住まいの方から実際にいただいたご相談を、個人が特定されないよう地域・数量・条件をぼかしたうえで、当社がお答えした見積もりの内訳と、あえてお伝えしたリスクまで含めて事例としてご紹介します。同じ状況の方の判断材料になれば幸いです。
ご相談の内容(要約・一部ぼかしています)
ご相談者:福岡市内の市営住宅にお住まいの方
場所:ダイニングキッチン(DK)。概ね10㎡弱。完全な長方形ではなく、台所設備・配管・柱の出っ張りがあり現場合わせのカットが必要
ご希望:
- 床材(クッションフロア)はご自身で購入して支給。施工のみを依頼したい
- 市営住宅のため、既存の床をなるべく傷めず、退去時に原状回復しやすい方法で
- 巾木の交換は不要。床のみを巾木際まで施工
知りたいこと:①施工費・副資材・出張費を含めた税込総額 ②最短の施工可能日 ③床材を何m買えばよいか
ご質問が「総額」「日程」「必要数量」と非常に具体的で、こちらとしても数字でお返しできる、答えやすいご相談でした。以下がお答えした内容です。
当社からの回答|費用の内訳
「一式」ではなく、何にいくらかかるかを分けてお出ししました。金額は事例として丸めています。
| 項目 | 内容 | 金額(税抜) |
|---|---|---|
| 施工費 | DK約10㎡・現場合わせカット・巾木際まで施工 | 約2万円 |
| 副資材費 | 床用両面テープ 数巻 | 約3千円 |
| 諸経費 | コインパーキング代など | 約1千円 |
| 合計 | 床材はお客様支給のため含まず | 約2.4万円+税 |
当社からの回答|日程と、床材の必要数量
- 最短施工日:ご相談から約1週間後の日程をご提示。別日であれば夜間(19時〜)施工も可能とお伝えしました。お仕事で日中在宅が難しい方には夜間対応が助かるケースが多いです
- 必要な床材:DKの外形(縦約3.8m×横約3.0m)と、一般的なクッションフロアの規格幅(1.82m)から計算し、約3.9m × 2本=合計約7.8mをご案内
「何m買えばいいか」は支給材のご相談で必ず出る質問です。考え方は次のとおりです。
- 部屋の長辺方向に床材を流す前提で、長辺の寸法+余裕10cm前後を1本の長さとする(今回は約3.9m)
- 短辺の寸法を床材の幅(1.82m)で割り、必要本数を出す(今回は約3.0m ÷ 1.82m → 2本)
- 柄合わせが必要な柄物は、リピート分をさらに上乗せする
あえてお伝えした2つのリスク|両面テープ工法の正直な限界
ご希望どおり「原状回復しやすい方法」を最優先にすると、工法は接着剤ではなく両面テープ貼りになります。退去時に剥がしやすい反面、接着剤工法にはないデメリットがあり、ここは契約前に必ずお伝えしているポイントです。
リスク1|多少の浮き・シワが出ることがある
両面テープは全面接着ではなく要所での固定になるため、温度変化や歩行で部分的な浮きやシワが出る可能性があります。全面を接着剤で密着させる工法に比べると、この点は避けられません。
リスク2|家具を引きずると破れやすい
下地と完全に密着していないため、椅子や家具を引きずった際に床材が引っ張られて破れるリスクが接着工法より高くなります。家具の脚にフェルトを貼る、椅子の下にマットを敷くといった対策をおすすめしています。
この事例から学べる3つのこと
- 床材支給+施工のみの依頼は可能:費用は「施工費・副資材・諸経費」に分解される。「一式」でなく内訳を出す業者を選ぶと、支給材でも金額の妥当性が判断できます
- 公営住宅・賃貸では工法が「両面テープ」になりやすい:原状回復のしやすさと引き換えに、浮き・シワ・破れやすさのリスクがある。ここを事前に説明しない業者は要注意
- 必要数量は「面積」でなく「長さ×本数」:幅1.82mのロールから切り出す構造を理解すると、買いすぎ・買い足りないを防げます
公営住宅は民間賃貸以上に原状回復のルールが厳格な場合があります。工事前に住宅供給公社・管理事務所への確認を必ず行ってください。許可の取り方や無断施工のリスクは 賃貸で床を自分で張り替えていい? の記事で詳しく解説しています。
よくあるご質問(この事例に関連して)
Q. 床材を自分で買うと、業者に頼むより本当に安くなりますか?
ネット通販等で床材を安く入手できる場合は総額が下がることがあります。ただし、品番の選定ミス(土足用・住宅用の違い、厚みの違い)や数量不足のリスクはご自身で負うことになります。迷う場合は「この品番でこの部屋に合いますか」とLINEで写真と品番をお送りいただければ、事前に確認します。
Q. 両面テープでなく接着剤で貼って、退去時に剥がすことはできますか?
接着剤工法は剥がす際に既存床の表面を傷める可能性が高く、原状回復費用が発生しやすくなります。原状回復を重視するなら両面テープ、仕上がり・耐久性を重視し既存床への影響を許容できるなら接着剤、という選択になります。
Q. 巾木を外さずに巾木際まで貼れますか?
可能です。巾木の手前で床材をカットして納めます。巾木を外して床材を下に差し込む方法より若干隙間が見えやすいですが、原状回復重視のケースでは巾木を触らないのが一般的です。
Q. 夜間施工は追加料金がかかりますか?
内容や時間帯によります。今回の事例では日中と同条件でご案内しました。ご希望の時間帯をお伝えいただければ、対応可否と費用を個別にご案内します。
まとめ|「できること・できないこと」を先に言うのが当社の見積もりです
今回の事例で当社がお伝えしたのは、内訳を分けた費用・具体的な日程・必要数量の根拠、そして両面テープ工法の弱点でした。良いことだけでなくリスクも先に言う——それが、あとから「聞いていなかった」を生まないための当社のやり方です。福岡市内の公営住宅・賃貸で同じような床のお悩みがあれば、間取り写真と希望条件をLINEでお送りください。同じ精度でお答えします。
お電話は 080-2524-3057(9:00〜20:00)。お問い合わせ もご利用ください。クッションフロアの基本情報は クッションフロア張替え、賃貸・原状回復のご案内は 賃貸・原状回復の床張替え をご覧ください。

