「近所で工事をしている者ですが、ついでに床下を無料で点検しましょうか」——このインターホン、心当たりはありませんか。無料点検のあとに「床下が湿気でひどい状態」「このままだと家が傾く」と告げられ、その場で高額な契約を迫られる。いわゆる点検商法は、リフォームの消費者トラブルで繰り返し注意喚起されている手口です。この記事では、床の張替えを専門にする立場から、よくあるトークの見分け方・角が立たない断り方・契約後のクーリングオフを具体的にお伝えします。


訪問販売でよく使われるトーク5パターン

  • 「近所で工事中なので」:ついでを装って警戒心を下げる
  • 「無料で点検します」:無料なら…と床下に入る許可を取る
  • 「床下が湿気でひどい」「このままだと家が傾く」:写真を見せて不安をあおる
  • 「今日契約なら半額」「モニター価格」:考える時間を与えない
  • 「役所(公的機関)の関係で回っている」:公的な調査のように装う

ひとつでも当てはまったら、その場では絶対に契約しないのが鉄則です。床下の工事は、本当に必要なものであっても数日考えて困ることはまずありません。

要注意:点検後に見せられる床下の写真が、本当に自宅の床下かどうかは確認できません。他の家の写真を使う手口も報告されています。写真だけで判断せず、自分の目・自分のスマホで確認できない情報は信用しないでください。

角が立たない断り方|フレーズ集

場面使えるフレーズ
インターホン越し「今は結構です。必要なときはこちらから連絡します」
点検を勧められた「点検はお付き合いのある業者さんに頼んでいます」
しつこく食い下がられた「家族と相談しないと決められないので、今日はお引き取りください」
見積もりを置いていくと言われた「名刺だけ置いていってください。検討はこちらでします」
帰らない「お帰りいただけないなら、消費生活センターに相談します」
ポイント:断る理由を細かく説明する必要はありません。ドアを開けずにインターホンで対応し、床下には絶対に入れないこと。一度入れると「点検した」という事実ができ、断りにくくなります。

床下が本当に心配になったときの正しい確かめ方

訪問販売のトークがきっかけで床下が気になり始めた、という方も少なくありません。その不安自体はもっともです。確かめるなら、次の順番がおすすめです。

  1. 自分で点検口から見てみる:キッチンや洗面所の床にある点検口を開け、ライトで照らしてカビ臭・水たまり・断熱材の落下がないか確認。やり方は 築20年の床メンテナンスの記事 で解説しています
  2. 床の症状をチェック:歩いてフカフカ・沈み・床鳴りがあるか。症状別の考え方は 床がフカフカする原因の記事 をご覧ください
  3. 自分で選んだ業者に見てもらう:訪問してきた業者ではなく、こちらから探した業者に依頼
  4. 点検には立ち会い、写真は自分のスマホでも撮る
  5. 見積もりは持ち帰り、2〜3社で比較

訪問販売でよく勧められる床下工事と「本当に必要なケース」

誤解のないようにお伝えすると、勧められる工事そのものが悪いわけではありません。問題は「必要かどうかを確かめさせない売り方」です。

勧められる工事よくあるトーク本当に必要なケース
床下換気扇「湿気で家が腐る」床下の通気が構造的に悪く、カビ・結露が確認できる場合
防湿シート・調湿剤「床下がジメジメ」地面からの湿気が多く、換気改善だけでは足りない場合
床下補強金具「床が傾いている」床の沈み・たわみが実際にあり、束や大引きの劣化が確認できる場合
シロアリ駆除「シロアリがいる」蟻道・食害・羽アリの発生が確認できる場合

どれも「確認できる根拠があるかどうか」がすべてです。根拠を自分の目で確かめられない工事は、その場で決める理由がありません。

契約してしまったら|クーリングオフの手順

  • 期間:訪問販売の契約は、法律で定められた契約書面を受け取った日から8日以内なら無条件で解除できます(特定商取引法)
  • 工事が始まっていても:8日以内ならクーリングオフは可能。工事で家の状態が変わった場合は、業者の負担で元に戻すよう求められます
  • 書面に不備がある場合:法定の記載が欠けた書面しか受け取っていなければ、8日を過ぎても解除できることがあります
  • 通知の方法:はがき(特定記録郵便・簡易書留など記録が残る方法)か、メールなどの電磁的記録で通知。送った内容の控えは必ず保管
注意:業者に電話で「解約したい」と伝えるだけだと、言いくるめられて記録も残りません。必ず書面か記録の残る方法で通知し、困ったら消費者ホットライン「188」に相談してください。

よくあるご質問

Q. 地元の業者だと名乗っています。信用していい?

名乗った社名と所在地をその場で検索し、会社概要・施工実績・口コミを確認してから判断を。地元かどうかより、その場で契約を迫らないかが見極めのポイントです。業者の見極め方は 床張替え業者の選び方の記事 にまとめています。

Q. 点検だけなら受けてもいい?

突然訪問してきた業者の無料点検は、受けないのが無難です。点検が必要なら、こちらから探した業者に依頼しましょう。当社も福岡市内であれば現地調査は無料で、点検したから工事を勧める、ということはしていません。

Q. 高齢の親が契約してしまいました

まず契約書面の受領日を確認し、8日以内ならクーリングオフを。8日を過ぎていても、書面の不備や強引な勧誘があれば解除できる可能性があります。早めに消費生活センター(188)へ相談してください。見積もり内容の妥当性は 一式見積もりの見抜き方の記事 も参考になります。


まとめ|「その場で決めない」がすべて

訪問販売の点検商法は、無料点検→不安の提示→即決の要求という流れが共通しています。ドアを開けない・床下に入れない・その場で決めない。この3つを守るだけで、ほとんどのトラブルは防げます。言われた内容が本当か気になる場合は、写真や見積書をLINEでお送りください。床の専門店として、必要・不要を正直にお答えします。

お電話は 080-2524-3057(9:00〜20:00)。お問い合わせ もご利用ください。

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